バラクラで誕生したバラ Mrs. Yamada が 皆さまをお出迎え &バラクラに咲くオールドローズについて

 

6月13日の蓼科バラクラ

ここ数日の暑いくらいの晴天でバラの開花が続々と始まっています

 

ガーデンに入ったテラスで 最初に目につくバラが

オベリスクに絡んで咲く

ヴァリエガータ・ディ・ボローニャ と ミセス・ヤマダ

 

 

上の方に咲いている白地の花が

ヴァリエガータ・ディ・ボローニャ

 

 

クリーミーホワイト地に紫ピンクの斑が入った上品さを感じる花で、

ダマスクの濃い香りがする オールドローズです

 

一方 下の方に咲いているのは

その逆で、濃いピンク地に白い斑の入るバラ

 

 

Mrs. Yamada ミセス・ヤマダ

ヴァリエガータ・ディ・ボローニャの枝替わりの突然変種でバラクラで生まれたバラです。

 

2002年の「バラクラフラワーショー」で当ガーデンを訪れていた “バラの神様” として世界中のオールドローズファンより敬愛されていた  ピーター・ビールス氏(2013年没)によって発見されました。

ピーター氏のご厚意でケイ山田の母に捧げられたバラは、その後、英国王立バラ協会で鑑定され正式に新種として認定され、今ではバラクラのプランツセンターや海外でも販売されています。

 

ここのところの暑さが原因か、葉が黒点になってきていますが、

2つのバラとも 花付きが良く元気に咲いています

 

ガーデンに入った皆さまを

ミセス ヤマダが お迎えしております。

せび、香りもお楽しみください

 

 

 

 

バラクラの英国庭園とバラについて…

当ガーデンは 四季折々「景観(ランドスケープ)」として楽しんでいただけるよう 約5,000種類の木々や草花がデザインされて植栽されてします。

中でも バラが咲く時期は6月中旬から7月上旬となります。

バラクラのお庭には 約200種のバラが植えられて、そのほとんどが “オールドローズ” です。

ローズトンネルやアーチ、壁を覆うように絡ませてあるバラから、他の植物との組み合わせを楽しんでいただくようなシュラプローズまたは、花の色が魅力の原種系の一重のバラ、木に絡ませると美しいバラ、寄植えに向いたバラ…

このオールドローズたちも 「風景」として楽しんでいただけるよう植栽しています。

全てのバラに名札はついておりません。

“ガーデンローズ”とも呼ばれているこれらのバラは、バラ1輪、1本を間近で楽しむというより、

2~3歩 下がってバラを見ていただくと、様々な植物との組み合わせや、建物の壁、アーチ、パーゴラなどと一体に、
「景色」となっていることがご覧いただけると思います。

もちろん、図鑑を片手に近づいてそれぞれの種類ごとに違う顔をもつバラをじっくり見ていただき、芳しい香りを嗅いで 年に1度しか咲かないオールドローズをお楽しみください。

残念ながら 蓼科は標高が高いので バラの開花と梅雨の時期が重なってしまいます。

今年は例年以上にたくさんの蕾をつけていますが、雨が続くと花が開かずに終わったり、綺麗に咲いた花も枯れてしまったり… 大事に育ててきた ガーデナー達にとっても 悲しい思いをすることもありますが、今年は皆さまに長く、たくさん楽しんでいただけることを祈っています。

 

そして、ローズヒップとして秋に実がなるオールドローズもたくさんあります。

実を楽しむ季節もバラクラの風物詩となっています。

 

 

 

 

(写真は全て 2021年6月13日現在のものです)