蓼科にもようやく春がやってきました! ぜひお越しください  

25日はお天気に恵まれ、朝から時間を追うごとに、球根植物や花木のつぼみがはじけるように開き始めました。例年より数週間遅れてやってきた春ですが、少しずつ追い上げてきて、この週末からはガーデンが日ごとに見頃を迎えてまいります。

今日は、25日に撮影した庭の様々な景色を、写真中心にご紹介いたします。

5月上旬のガーデンは、スイセンやチューリップ、ムスカリやフリチラリアなどの球根植物に加え、プリムラやクリスマスローズ、プルモナリアなどの宿根草、パンジーやビオラなどの一年草、そしてコブシやレンギョウ、ミズキなどの花木が一斉に開花し、まるで「楽園」のような幸福感に包まれます。

ガーデンに入り、レースガーデンのドームをくぐり、煉瓦の階段にさしかかると見えてくるのが、ロングボーダーです。ケイ山田によってバラや低木も美しく組み合わされたミックスボーダーで、これから日々開花していくのが、主役ともいえるチューリップです。手前のチューリップたちも週末には元気よく咲いていると思います(天候次第ではありますが)。

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よく見ると、背の低い原種のチューリップも随所に植えられており、交配種よりも一足先に咲いています。

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パーゴラに差し掛かると、ヒヤシンスのかぐわしい香りが迎えてくれます。その感動は誰もが「あっ」と声に出すほど。植物の花は全般的にとくに朝と夕方に強く香りを放出するのだそうです。

時には足を止め、振り返り、それまでとは全く異なる景色を楽しんでください。

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この季節にもっとも愛される景色はメドウ(草原)と呼ばれる庭園奥一帯にスイセンやシラー、アネモネ、フリチラリアなどが咲く景色です。今週末ぐらいから見ごろを迎えていきます。

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バラクラのシンボルフラワー、フリチラリア・メレアグリスもメドウにたくさん植えられており、あと数日で開花し始めます。

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メドウのそばのボトムボーダーガーデンはサンシュユが咲き始め、ヒヤシンスやパンジーのカラフルな色彩と、何とも言えない香りで元気を与えてくれます。

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アルペンフラワーを集めたスクリーガーデンには、ミニアイリスに加え、小さな原種のスイセンが健気に咲いています。

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6月上旬にイングリッシュブルーベルがまるでカーペットのように群れ咲く「ブルーベルの森」は、濃い紫のクリスマスローズ(ヘレボリス・オリエンタリス)と、矮性で早咲きのスイセン「ティータ・ティート」(フランス語でhead to head.「内緒話」という意味。頭と頭を寄せ合ってひそひそ話す様から)が白樺の幹や退色したニゲルの花とあわせてなんとも美しい景色です。
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そばの丸池には、大きなミズバショウが開花しています。池にうつる様子も美しいですよね。

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しばらくすると、芝生の向こうに天高く咲くコブシの姿に驚かされます。下を歩いているときとはまた違う感動が味わえます。

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トチの木の足元にはクリスマスローズの紫や白と、チオノドクサやシラーの青が絵画のように広がります。どこか牧歌的で心が休まるのは、置物のアヒルのせいでしょうか。メドウのシカや、しだれ桜の下のリスと並んで人気のキャラクターです。

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今日最後にご紹介するのは、ハーブガーデンの手前の景色です。煉瓦のレイズドベッドで水平に咲き広がる数種類のスイセンと、その上で木や低木ごしに広がるハーブガーデンのなんとも言えない新しい景色。庭の手入れと取材に追われるケイ山田も通りかかり「うわーきれい!見たことのない景色ね」と言い、あわててカメラを持ってきてシャッターを何度も押していました。(ここで紹介するのは別な写真です)

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自身のブランドの素材を求める旅の中、ケイ山田や代表の山田裕人が、自然美豊かで心癒されるイングリッシュガーデンと出会ったのが30年以上前のことです。当時、日本にはなかった本格的な英国式庭園を創ることを決意し、構想13年。様々な分野の英国人専門家たちの協力を得て1990年に開園。ようやく22年の月日が経過しました。

庭を眺めるにつれ、ケイ山田・山田裕人の恩師、ジョン・ブルックス先生がおしゃった「庭が成熟するには、最低25年はかかる」という言葉の意味が大きな実感として私たちスタッフにも強く感じられるようになりました。「本物を追及し人々に伝えていくことは時間がかかるもの。決して焦ってはいけない」という先代の言葉が、とかく焦りがちな現代人の私たちにとても大切なことを教えてくれていると感じるこの頃です。

ゴールデンウィークは、恒例のガーデニングイベントとして「ガーデンプランツショー」を開催します。今年で5回目となる本イベントでは、毎日寄せ植えの体験講座(有料、予約制。お電話0266-71-5555)を行うほか、ケイ山田とともにすべての公共庭園のプロデュースを手がけてきた代表 山田裕人による「造園アドバイス」(個別相談会。無料。予約制。電話番号は前述のとおり)も行います。

また、ケイ山田がセレクトした、イングリッシュガーデンにふさわしい植木も勢揃い。一般的なホームセンターでは販売されていない珍しい植物、しかも丈夫で有用なプランツがたくさんあります。

ぜひこの機会にお越しください。

(広報 山本達)