ケイ山田プロデュース PIMM’Sとサマープディングを楽しむ会(8/10)の模様

英国で夏の午後、ガーデンでパーティーを楽しむ際に欠かせないのがピムズと呼ばれるカクテルと、ベリーの爽やかな甘さが魅力のサマープディング。

7月に10日間かけて引率してきた英国ツアーの中で、ケイ山田が久しぶりに出会ったのがこれらのピムズとサマープディングでした。参加者の皆様より日本でもぜひ楽しみたいとのご要望もあり、ケイ山田自らが率先して今回のパーティーを企画しました。

ただ作られたドリンクやスイーツを楽しむのでは本物の文化をお伝えすることにならないので、実際につくるプロセスをお見せして、皆さんがご家庭で調理できるようにレシピもお渡しすることにしました。

今回、ケイ山田が声をかけたのは、以前、蓼科バラクラでシェフとして活躍し、現在はバラクラのメニューの開発や監修、イベント時の調理なども行って頂いている、ギャリン・ダート氏でした。

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講習会のはじめに、ケイ山田から今回のパーティーの趣旨が説明されました。続けて、講師役のギャリンさんのご経歴をご紹介し、会が始まりました。

ギャリンさんは、英国の5つ星ホテルで修業を積んできた経験があり、パーティーでの調理や飾り付け、サービングはお手の物です。通訳をはさみながら、どんどん手際よく進んでいきます。最初につくったのはピムズです。ジンベースで様々なハーブのエキスの入ったピムズに、レモンやピーチ、ストロベリーといった果物と、スティック状にカットしたキュウリとキュウリの皮を入れ、レモネード(今回は7upで代用)と氷で割りました。キュウリの皮は、香りを豊かにするだけでなく、見た目の美しさもアップする役割があるそうです。

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アルコールの度数は、もともとが25度ですが、割るとビールぐらいの度数になります。お酒の飲めない人用に大変薄い状態で用意して、全員で楽しみました。

続いて、数種類のベリーを使ったサマープディングの講習に入りました。最初はベリーを沸騰しない程度に煮立てます。ブルーベリーにストロベリー、ラズベリーにブラックベリー…。生のものと冷凍のものを組み合わせて使いました。食感を楽しむためには生のベリーが重要ですが、季節によっては入手困難だったり、割高になりますし、冷凍のものを使うと調理しやすく味も水気が少ないのでよい濃さになるそうです。

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今回は大人数でいただくため、ボウルを型として使いました。あとで取りやすくするためラップをしき、耳を切った パンを煮立てたベリーソース(型崩れしないようにゼラチン入れてます)に浸してボウルに敷き詰めていきます。

「手際よくスピーディーにやらないとパンが溶けてぐちゃぐちゃになるので注意してください」との言葉通り、てきぱきと重ねていきます。パンが2~3センチ重なるようにして全体にパンが敷き詰められたら、そこに穴あきお玉でベリーソースをのせていきます。穴あきを使うのは、不要な水気を取るためだそうです。

最後にパンでふたをして、サランラップを閉じ、そのまま冷蔵庫にいれました。「味が熟成して食べごろになるまで、この大きさなら2日間は寝かせます」といった瞬間に参加者の何人かが悲しい表情に…。すかさずケイ山田が「残念ですが今日は食べれないので、あさってお越しください」と冗談を言うと、ついみなさん笑ってしまいました。

ギャリンさんもたたみかけるように、「もちろん、おととい作ったのがありますから、いま持ってきます」と言い、しばし厨房へ。ボウルを抱えてニコニコと戻ってきました。皆さんの前でひっくり返し、皿にのせ、ボウルをはずし、ラップを取ると、会場中に「わーーー」という声が溢れました。

飾り付けは、ピューレ状にしたベリーのソースをかけ、その上に生のお好みベリーを数種類と、バラクラのハーブガーデンから摘んできたミントを、ぱぱぱっとのせました。クロテッドクリームを添え、皆さんのお席へ運びました。

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ケイ山田から「実は今日、英国風のおいしいサラダもご用意しました。ツアーとは別に立ち寄った懐かしのガーデンでたまたま食べたサラダが素敵で。レタスに生のバジル、なんとスイカとチーズも入って、ほんとうにおいしかったんです。そのサラダもせっかくですからお楽しみ頂きたいと思って」 。皆さん大変喜んでいらっしゃいました。

皆さんがご着席されたテーブルの上、そしてギャリンさんが講習を行ったテーブルの上には、ケイ山田がアレンジした庭の草花が飾られました。自分の庭から切って活けたアレンジは、何よりも美しく、最高のおもてなしだと思います。また、入り口のテーブルやカウンターの上にもケイ山田が前日に活けこんだアレンジが置かれ、パーティーの雰囲気をいっそう華やかにしてくれました。

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(ケイ山田の背中で少しさびしそうにしているのは姪っ子のエリちゃんです)

パーティーの最後に、ケイ山田からお話をさせて頂きました。英国ツアーのハイライトを写真とともに回想し、参加されなかった皆さんにもご理解いただけるように、自分が感じた「英国庭園の今」、そして「英国庭園の文化のひとつして発展してきたパーティーの文化」などについて語りました。

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その後、お忙しい中参加して頂いた、クラブツーリズムの舩山さんからもご挨拶を頂きました。

そして最後に、ケイ山田や関係者を深く感動させる出来事がありました。なんと参加者の一人で、スクールのインストラクターの城内さんがご起立され、「皆さんを代表して・・・」とおっしゃりながら、今回のパーティーを企画し、セッティングを行ったケイ山田に対して、お礼のお言葉を語って頂いたのです。

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仕事に追われる中、何日も前から想いをめぐらせ、スタッフとともに準備を進めてきたケイ山田にとって、城内さんの心温かいメッセージは何よりもうれしいことだったと思います。(城内さん、ありがとうございます!) 

今回参加して頂いた方は、英国ツアーの参加者やスクール生(写真下)、ケイ山田の「バラ色の暮し」の顧客様やケイ山田がデザインする個人邸のオーナー様など。遠方からお越しになった方ばかりでした。本当にありがとうございます。

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クリスマスに2回目の講習&パーティー企画をしたいとケイ山田が考えております。詳細が決まりましたら、HPなどでお知らせいたします。

(広報・スクール事務局 山本 達)