カラフルな原色の花々と、心地よい緑陰の魅力~朝の光の美しさ
蓼科のバラクラも真夏の庭になってきました。赤や青、黄色といった目の覚めるような原色が庭にあふれ、まるでにぎやかなパレットを広げたようです。
先月まではバラのドロシー・パーキンスが見ごろだったパーゴラもすっかり様変わりして、足元を覆う背の高い宿根草たちが、万華鏡をのぞきこんでいるかのような景色をそこかしこで楽しませてくれます。写真に写っている青いフロックスは、ケイ山田のお気に入りで、なかなか入手できない品種でもあります。
グラベルガーデンでは、コレオプシスやマリーゴールドといった、何気ない花々がつくる景色も、朝の光でまるで絵画のように見えます。
朝の優しい光は、植物の持つ色を最大限に引き出します。シャッターを切りながら「庭園は光と影の芸術でもあるのです」とおっしゃった、ケイ山田の師 ジョン・ブルックス先生の言葉を思い出しました。
右下のエキナセアは、バドミントンの羽根のように見えて、少しユーモラスで印象的な咲きが人気の丈夫な宿根草です。銅葉のダリアも庭の景色を引き締める効果があっておすすめです。
10時を過ぎるころから日差しが強くなり、日向ではガーデンや植物の持つ色の美しさが次第に薄れていきます。その分、明暗がよりはっきりと分かれるため、まるで版画のような濃淡のはっきりした面白い景色が楽しめます。
22年の歳月を経て、庭園の木々やつるバラによって園内の随所に木陰ができています。木陰にはたくさんのベンチが置かれています。日差しが強いときでも、安心して庭園散策をおたのしみください。
ただし、ガーデンの美しい景色を本格的に写真に収めたい方は、できるだけ朝8時半(19日まではサマータイム営業として8時半から開園)からお越しください。
ぜひ、都会の真夏では味わえない木陰の涼しさ、花々の色の美しさを体感してください。そして、木々や自然に守られていることのありがたさも同時に感じて頂けましたら幸いです。
(広報 山本 達)